メコン川クルーズ・乗船レポート 7日目

■7日目 銀細工の村と学校で子供たちの笑顔に出会う


コチェンという小さな銀細工の村を訪れました。珍しそうに子供が近くに寄ってきます。笑顔が輝くように始めています。各家庭や工房で様々な銀細工を作って生計を立てています。クメール様式の精緻なデザインはプノンペンの王宮でも見かけました。アクセサリーなどは手ごろで可愛らしくグラム単位で販売しています。旅の思い出にひとつピアスを購入しました。

小学校にお邪魔して授業参観をさせてもらいました。子供たちが歌を歌ってくれます。学校や友達と一緒にいるのが楽しくて仕方ない様子で私も幸せな気持ちになります。農村では経済的に学校を中退してしまうことも多いそう。クロワジーヨーロッパ社は田舎の学校のサポートをしていて、私も日本から持参した文房具と寄付をしました。この子供たちが学び続けられることを願います。帰りにお坊さんの後を歩く少年と出会いました。この子は将来、お坊さんになるための修行を始めたばかりで、荷物を運ぶお手伝いをしているそうです。えらい!



子供たちの笑顔で幸せな気持ちなり船に戻ってきました。今日のランチはサラダ、海鮮の甘辛炒め、まるごと鳥のクリスピー焼き、フルーツの盛り合わせ。今日のサラダはマンゴーが入っていて初めて食べた味ですが、とても美味しかったです。鶏肉はまるごと油で揚げられていて皮がカリカリ。個人的な感想ですが、アジア諸国は揚げ物が結構多いように思います。おそらく暑さのために食べ物が傷みやすいのではないかと。なんでも揚げちゃう!という感じで、以前カンボジアを訪れた時はバナナ、サツマイモの他にもカエル、コオロギ、タランチュラの揚げ物を見かけました。この暑さを乗り切るにはパワーも必要なので、揚げものを食べて元気になる!ということなのかもしれません。



午後は田んぼと蓮畑に囲まれた村カンポントレラックへ。タニシのようなものを販売する屋台が出ています。牛車に揺られてお寺を目指します。ガイドさんは『牛車はカンボジアのロールスロイスだよ。乗り心地を楽しんでね』とのこと。舗装されていない赤土の上をガタゴトと進みます。街のメインストリート?はコンクリートで塗装されていました。19世紀に建てられたお寺には金色の仏像が並んでいます。奥にある寺院には歴史ある壁画が残されていて、色合いがとても美しい。きっとこの地域の人たちに大切に守られてきたのでしょう。お寺では高齢のお坊さんがお経をあげて、それぞれ赤い毛糸を手首につけて祝福をしてくれました。とても神聖な気持ちになります。お寺には子供のお坊さんもいて、僧になる勉強をしているのだそう。高齢のお坊さんが面倒を見ているのだそうです。子供たちは携帯をいじっていて、そこは現代っ子だなあと思いました。



ディナーはタイ料理です。トムヤム・スープ、鶏肉のグリーン・カレー、エビと野菜のバジル炒め、厚揚げとカリフラワー、ニンジンの海鮮醤炒め、タピオカとマンゴーのココナッツミルク。今日もまたどれも美味しく、大満足です。日本人から見るとベトナム、カンボジア、タイは似ているところもありますが、少しずつ違うこともあると感じます。昔の地図を見れば現代のカンボジア領がタイ(シャム)だったりベトナム領がカンボジアだったり、またその逆だったり、時代により国境は変わっています。そのような歴史の中で文化が伝わりお互いに影響を受け、豊かな食文化が出来たのでしょう。

今晩の映画は『初めに父が殺された』というアンジェリーナ・ジョリー監督の作品。プノンペンで暮らしていた少女がクメール・ルージュ時代に労働収容所に入れられ、子供兵士として訓練を受けながら生き延びていくというストーリーです。恐怖で人々を操り、普通の人々が簡単に人殺しをしてしまうということが一番怖い事だと感じました。